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Q&A

※講演や研修のときにいただいたご質問にお答えした内容を掲載しています。

Q.「他店にない差別化商品を持てば強い」と言いますが、心構えで誰でも出来るようなものは何がありますか?

A.ここでは特別な訓練をしなくても、誰でも出来るようなものを皆さん一緒に考えて見ましょうか。

例えば、気くばりや心くばりは、心構え次第で誰でも出来ることだと思いませんか?

最近はリラクゼーション志向の人が増えていていますが、人間は元来、「くつろぎ・息抜き」を無意識に求めているものです。理由は「気持ちがいいから」です。

最近は、お年寄りの方だけでなく若い人も、その傾向が強まっています。私の住まいの近くに大きな電器器具店があって時々行きますが、そこに試用のマッサージ機器が約10台ほど設置してあります。

そこには女子高校生が眼をつぶって気持ち良さそうにマッサージを楽しんでいます。若い世代の人でも、このようにリラクゼーションを求める時代です。

仕事の関係でグリーン車を利用した時のことですが、備え付けのブランケットを手に取り、自分の席に戻ろうとしたら、ある老夫婦と目が合いました。私は直感的に、「この夫婦もブランケットを欲しがっているな」と察し、「よろしかったら、どうぞ」と差し上げると、老夫婦は、にっこり微笑んで謝意を述べられました。

ところが、その近くの席にいた若いカップルが、何やら話してブランケットを取りに行っています。その後のカップルの様子をさりげなく見ていると、ニコニコしながら話しています。つまり、「身体を毛布で包めば、心身が安らげる。」これは老若男女を問わず人間共通の心理です。

理美容サロンの仕事の本質は、「お客様の容姿を整え、美しくコーディネートすること。」であり、同時に「くつろぎの空間を提供すること」にあります。

理美容サロンでは施術中にはブランケットを使用しますが、それは「当り前のこと」であって、大切なことは、それを超えたところへの「気くばり・心くばり」です。

これが他店と違う「自店固有の能力」となります。

例えば、お待ち頂いているお年寄りの方に対して、「重ね置いてあるプラケット」を取って、包装紙を取り除き、「どうぞお使いになって下さい」。と言って差し出せば、必ず喜んで頂けます。そこには、誰が使ったか分らないような物ではありません。「消毒済の包装紙」をお客様の目に止まるところで解いています。この演出が重要な意味を持ちます。「人は見た感じで判断する」これが人間心理です。

同時に、その横でお待ち頂いている若い人に対しても、「よかったらご自由にお使い下さい。」この心くばりが大切で、最もお客様に喜んで頂ける行いです。このような事は心構えによって誰だって出来る接遇です。

最近では、暑い日の冷たいお飲み物サービス。寒い日の暖かいお飲み物サービスは当り前になっています。それは何を意味するか?「ご用伺い」つまり、理美容サロンで言うカウンセリングの最初の留意点は、「リラックスした空間づくり」にあります。

これを疎かにすると、単なる「ビジネスライクに陥ったカウンセリング」になります。

つまり、暑い日の冷たいお飲み物サービス。寒い日の暖かいお飲み物サービスは「リラックスした空間づくり」の手段としての当然の行為となります。

したがって、「これらの行為は差別化の訴求力は持たない」ということです。

しかし、それがなければ、顧客の肌感覚として、「あのサロンは気ぐばりが無い」という印象を与えることになります。このよう顧客の欲求のレベルは日々向上しています。
あなたのサロンが、もし「先週も今週も、何ら接遇作法に磨きがかかっていない」とすれば、それは「半年前の接遇レベルと、半年後の現在の接遇レベルは何の変化もない」と言うことになります。

そして何よりも、女将や主人はサロンに出入りする全ての人に対して、「50cmの近さから、いつも有難うございます」という挨拶をされることは、顧客にとっては、「接遇の重みを感じるもの」です。昔から、「店の宣伝の第一線には女性を立てよ」と言いますが、これは人間心理です。これは接客に対しては、男性よりも女性が優れた能力がある証拠です。

これが出来ている職場は等しく繁栄しています。弊社は多くのサロンを訪問しますが、そのことを確信しています。

モノによる差別化を図れなくなった今日の成熟社会に於いて、多くの経営体が、気くばり・心くばりのある接遇力の向上へと経営の重心をシフトしています。

この現実が、その流れを如実に物語っています。従って、常に研究的に仕事に取組んで、新たな競争力を創造しなければなりません。

Q.時流に適応した経営とは、どのようなことか?

A.多くの業界において「規制撤廃・規制緩和」が進みました。ある業界における規制撤廃の情報を受けて、ある新聞に次のような記事がありました。

「これからは営業時間も長くなって、年中無休になるらしいよ」、 料金システムもリーズナブルになって、私たちにとって有難いことになりそうよ。」

これは、ご婦人の対話記事です。即ち、時流変化の具体事例と言えます。

時流適応とは社会環境や地域状況の変化に適応して行くことです。どのように適応するのか?「客志向への適応」これが全てです。

今の一番店は、現在の客志向にマッチしたサロンです。昔は評判の高いサロンだったのが、今では衰退しているという経営体も多くあります。

その原因の一つは、客志向の変化に対応できなかったことが挙げられます。その時代の環境や客志向に適応した戦略設計を、その流れに応じて組み立てて行くことが重要です。

これが「時流に適応した経営」と言えます。

Q.従業員を大切にするサロンの具体的な事例をお聞かせ下さい。

A.私が関わる会社やサロンには、次の事の実行を義務づけています。「経営体発展の核となるのは人材である」という考え方です。

それは経営トップの「人を大切にする」という思想の確立からスタートします。縁あって共に働くようになった従業員に対する、経営者としての使命感の確立です。

例えば、未成年の従業員であれば、その後ろには「しっかり頑張っているだろうか。」とった両親や兄姉、そして進路担当教師の期待と心配があります。

そのことに対して、年四回の近況報告という意味を込めて、「近況報告通信簿」を届けます。これが「人を大切にする」という経営体の思想の具現化です。

また、二年に一回の懇親会を開き、従業員の家族を招待して相互信頼関係の醸成や、職場の実際を知って頂く機会を設けています。

一方、家庭を持つ従業員に対しては、家に帰れば一家の柱として家族を養い、幼な子を膝の上に乗せて晩酌を楽しむこともありましょう。

また、休日には家族全員で遊びに出かけたりします。そのような情景を思い浮かべて、彼らの幸せが永遠のものであることを願いながら従業員の一人ひとりに接しています。

このように従業員を大切にし、「職場は全従業員の幸せ実現のフイールドである」といった、経営者の精神の下では繁栄が約束されるものです。これは一体感のある強固な組織づくりの原則であって、繁盛店づくりの核となります。

日本には、「士は己知る者のために死す」という凄い格言がありますが、今風に解釈すれば、例えは悪いが、一般の社会では認めてくれない自分を、ヤクザの親分は全てを受け入れて面倒を見てくれた。その親分のためなら命も惜しまず忠誠を誓う心の状態を指します。

最近よく耳にしますが、「今どきの若者は・・・」という言葉です。この言葉は太古の昔から言われることで、約4千年前のエジプト遺跡の壁面に、「今どきの若者は」と書いています。今に始まった話ではありません。

年長者の目から見れば、物足りないのは「経験がない」から当然のことです。

重要なことは、何のために厳しさがあるのかを理解させることにあります。但し、稀に「素直さ」に欠ける人がいます。このような人は、職場変更を勧める必要があります。

本人に気づかせる機会を与えることも大切です。伸びる人の三条件の一番目に来るのが「素直な性格」です。これこそが、「人を大切にするという経営精神の表現」です。

Q.心くばりのある職場づくりについて、具体的な事例をお聞かせ頂けますか。

A.繁盛する職場には、お客様に対しての心くばりが徹底していて、次のようなことを行っています。

(1) 自店の商品や技術の提供に対して完全保証。
「お気に召さないことがありましたら、何時でも交換・お直しさせて頂きます」というメッセージの徹底があります。

(2) [親戚からの貰い物ですが」、と言って「おすそ分け」。
モノあまりの時代には、このように「心の贈り物」。これこそが、相手に感動のある嬉しさを与えます。

(3) ご家族の慶弔ごとに対しての細やかな心くばり。
親密なコミュニケーションによって、深みのある人間関係が構築されます。そのことによって機を失せず、サロン側の心を顧客に伝えることが出来ます。

(4) お母様の誕生日には、かわいい鉢花を届けます。
お客様の誕生日には、店長と担当者が、わざわざ自宅まで鉢植えの花を届けます。現在はハイテクの時代 だからこそ、このような行為がお客様の琴線に触れるのです。

(5) 娘さんの高校入学を祈願して、合格祈願のお守りを届ける。
福岡県には、「学問の神様・大宰府天満宮」があります。「休日を利用して○○子さんの合格祈願をしてきました。」合格祈願の御札に、このようなメッセージを添えて郵送します。これは「商いの常道」です。だからこそ、親密接遇によってお客様の情報を管理しているのです。

(6) 坊やには「遊び心の表彰状」。
「○○ちゃんは、いたずら坊主で、ずいぶんと困ったが、可愛いから記念のワッペンを添えて表彰します。●●サロン一同より。

我が子の成長に対して誰よりも強い関心を持つのは、お母さんであり、お父さんです。あなたのサロンの優しい想いを寄せた心は、何にも勝るプレゼントです。

(7) コスモス園に行ったお土産。
「コスモスの種」
を採って帰り、封筒に入れて郵送しています。これは、私たちは遊びに行った時も「大切なお客様である貴方のことを忘れていません」というメッセージであり、お客様にも「私たちのことを忘れないで下さい」というアプローチです。

(8) 要件の無いハガキを届ける。
旅先から、「ただ今、命の洗濯中阿蘇の雄大な景観を眺め、爽やかな風に運ばれる草原の香りを楽しんでいます」この素敵な香りをお届けします。
●●サロンの●●より

このような遊び感覚を交えた心くばりが親密度を高めます。心くばりのあるサロンをお客様は理論的に評価されるのではありません。

好き・楽しい・親しみといった感性で受け止めます。その積み重ねによって、サロンとお客様の間に心の通じ合いが生まれてきます。

そうなると知人を紹介して頂けるようになると共に、店側に問題点があったりすると、お客様から助言・忠告を頂けるようになります。

それは、サロンとお客様の間に信頼関係が生まれている証です。このように良い関係づくりは、サロンとお客様がお互いに認め合い、心くばりをし合うところから始まります。

高いレベルの品位を維持していくためには、「お店は客様のためにあり、顧客との親密関係を深めるための社交場である」という認識が不可欠です。

同時に、商いの精神の基に仕事のすすめ方は勿論のこと、サロン空間の演出から従業員の教育。そして何より、お客様に限らず職場に出入りされる全ての人に対して、例えば、新聞の集金の人に対しても同じように、分け隔てのない親切で丁寧な接し方が出来ることが大切です。

ここで、いい関係づくりの核となるのが、顧客情報の管理にあることが見えてきます。

最近では個人情報保護法の機運が高まっています。単なるビジネスライフでは顧客情報を得られなくなります。必然的に、気くばり、心くばりのある接遇のあり方がなければ、顧客情報の収集は出来ないし、その活用も無味乾燥なものになってしまいます。

だからこそ、心くばりのある接遇が重要となります。顧客管理は顧客を担当する人が行いますが、多くの顧客情報を頭の中にインプットするには限界があります。

情報発信に際しても思うように出来ません。そこで、コンピューターによるデーターベースの構築です。従来のようなカルテによるデータ管理も、「個」客対応には不可欠です。

しかし、目的別検索は難儀します。結果的にキメ細やかな個客対応の情報サービスまでは、なかなか行き届かないようになります。従ってコンピューターの活用は不可欠の条件となります。つまり、コンピューターはクイック・レスポンズを可能にします。

様々な個人(客)情報を、担当者がデータベース化し活用していくことによって、やがて大きな成果に結びつくようになるものです。

Q.販売活動は、人間関係強化活動と言われる理由はなぜですか?

A.技術や商品を売るのが仕事といった考え方では、永続的な繁栄は難しくなります。如何に技術や商品力に訴求力があっても、それだけでは片肺飛行となって、やがて失速する運命にあります。

おおよそ商品というものは、「完全なるモノ」などありません。新聞・テレビの報道に見られるように、世界の●●と言われるメーカーの商品でも問題点が派生します。従って販売業は、商品自体に訴求力があると共に、その商品を媒体として、お客様との間に「親密関係を築いていくことに、心を留めなければなりません。

そのためには、一人ひとりのお客様に対して、従業員の一人ひとりが、お客様に近づいて親しく声をかける。この接客のあり方が、「顧客満足実現に不可欠の条件」です。

特に女性は全てのお客様に近づいて親しく挨拶をすることは接客の原則です。100人の顧客に対して100回近づいて挨拶するのは当り前の行為です。

女性の接遇には、顧客にとって重さの違いがあることは先ほど述べた通りで、これをしっかりと認識することが大切です。「顧客サービスの第一線には女性を立てよ。」と言われる意味はここにあります。

この顧客心理を理解できず、当たり前のコトを実行できない店長であれば管理者失格。「態度は価値の認識に比例する。」この格言の認識が重要です。

Q.「戦略的経営でなければ継続的な発展はない。」と言いますが、具体的な例をお願いします。

A.経営の成果は、単に一生懸命に努力しただけでは達成できません。「働き者だから」という理由だけで継続的に成果を挙げるとは限りません。

一生懸命に頑張って結果を実現する前提は、それが効果的な経営である場合だけです。

これを、「ある農夫の一日」に例えて解説してみます。
彼の最大の収入源は米作りですが、他にも庭の片隅に牛小屋を作って牛を数頭飼っています。ビニールハウスで四季おりおりの野菜もつくり、その隣りでは花も植えています。

米作に比べれば少ないが、それでも農夫にとっては大切な収入源になっています。「今は米の種を蒔かなければならないシーズン」です。農夫は朝早く種の入った袋を持って庭先に出ました。

ところが牛がモーモーと啼きだしました。「そうだ・・・・」農夫はあることを思い出した。畑の肥料にするための牛の排泄物をサイロに入れる作業です。この作業は小型トラックで排泄物を運ばなければならないので昼過ぎまでかかりました。

ふっと庭の一角にある菜園や花畑を見ると蝶々が何匹も飛んでいます。「消毒をしておかなければ・・・・」農夫は、とっさに思いつきました。

ささやかであれ、その花々も家庭のうるおいの一環であると考えたからです。「気づいたとは直ぐやる。」これが農夫の考え方です。

彼が世間の人々から「働き者」と言われるのも、そのへんにあるのだと彼自身も思っています。そのうち、陽が傾きかけたころ突然強風が吹き始めました。庭の片隅にあるビニールハウスの一部が突風で倒れました。

これを放っておいたらビニールハウスの全部がダメになる。農夫はさっそく「ビニールハウスの修理」に取り掛かりました。やっと修理が終わった頃に風もおさまった。すでに陽は沈み空には星が出ています。これが農夫の一日です。
この「農夫の一日は失敗の一日」です

農夫にとって最も重要なことは、年収を増やして家庭の幸福を図ることにあります。

従って、最も重要な行動は「田んぼに種を撒くこと」です。

収入の根本になっているのが「稲作」であるならば、何をおいても「種を撒く」という行動が重要な仕事になります。

この農夫は戦略的(効果的)な働きをしていません。世間の人たちから「働き者」と言われることへの自己満足に過ぎません。これと同じようなことを多くのサロン経営者が行なっているようです。

理美容サロンの経営者にとって最も重要な事は、継続的な利益の向上を図り労働分配率を高め、社会水準に立ち遅れない福利厚生の充実と、従業員の報酬アップを図ることにあります。

そのためには、初来店の顧客を次回も来店して頂き、そして固定客化を促進させなければなりません。そうであれば、集客活動の前に受入れ態勢の整備が前提となります。

つまり、「顧客満足度を高めること」です。

そこには顧客接点に立つ人が、顧客満足実現能力があるか無いかを図るための考課基準が必要となります。ここを疎かにすると、せっかく来店された顧客に失望感を与えてしまいます。

その考課基準には、「技術力」・「接客力」・「自己演出力」があります。この三つは、それぞれ密接に関連し合っていますが、中でも理美容という仕事の特性上、周囲の人に対して「良い印象を与える自己演出」が最優先します。

ここで受け入れ態勢の整備に関する、優先順位を決めると次のようになります。

1.顧客づくりの促進には、どのような能力を備えなければならないか。
2.顧客を次回も来店して頂くためには、どのような対応が必要か。
3.再来店率を高めて固定客化を促進させるには、どのように取組むか。

以上の三点を段階的に攻略して行くことを戦略経営と言います。

Q.「競争激化の時代、「個」客対応を徹底することが重要」と言われますが、この件についてのお話を聞かせてください。

A.経営の目的は、顧客数を増やす事と利益を高めることのツーウエーです。「新規客をどのようにして信者客化して行くか」これこそが経営の本質です。

いつの時代にも言えることですが、効果的な成果を目指す経営のあり方は、「単に一生懸命に努力すれば、効果的な利益が出る」ものではありません。

「戦略的(効果的)な経営の仕方を実行するサロンが利益を出す」のです。

そして、「モノや技術レベル」が平均化した今日、商品力や技術力によって差別化の活路を見出そうとすることではなく、「個」客対応の仕事の進め方・接遇のあり方によって、お客様に感動を与えるような経営のシステムづくりが必要」です。

即ち顧客に対してどのように対応するかではなく、顧客の中の誰々さんに対しては、どのように対応するか。といった切り口の対応が求められる時代です。

老舗といわれる商店などでは、経営の理念を掲げて行動の指針を営々と受け継いで経営の支柱としています。そこには、あくまでも仕事とお客様との間に保つべき距離を維持し、馴れ合いになることなく、それでいて気心の通じ合う「いい関係」を確立しています。

その根底には、「礼儀・奉仕・感謝」といった創業者としての創業の精神が明文化され、サロンの全従業員に徹底し伝承されています。

そして、利益の公共性を重んじ、「能貯能施」を実践しています。

つまり、経営の本質であるところの「よく利益をあげて、公平に利益を施す。」このことを徹底しています。従業員の満足が顧客満足実現の大前提であり、サロンの永続的な発展のカギであるという認識が、老舗の経営者の身体には染み付いているように思えます。

●縁を活かす
優れた経営者には共通点があります。それは「人を大切にする」ということです。縁あって共に働くようになった従業員に対する、気くばり心くばりが徹底しています。

例えば、未成年の従業員であれば、その後ろには「しっかり頑張っているだろうか。」とった両親や兄姉の心配と期待があります。そのことに対して、年三回の「進歩状況通信簿」を届けています。

また、2年一回の懇親会を開いて、従業員の家族を巻き込んで経営参加意識を促しています。

一方、家庭を持つ従業員に対しては、家に帰れば一家の柱として家族を養い、休日には家族全員で語らいの場を設けて談笑することもありましょう。そのような情景を思い浮かべて、彼らの幸せが永遠のものであることを願いながら、従業員の一人ひとりに接しています。これこそが経営理念に掲げる「礼儀・奉仕・感謝」の思想実践と言えます。

●戦略的経営。
経営者に求められる条件は、効果的経営力(戦略的経営力)です。まず、経営目標は何か? その目標実現のための行動計画(道筋)は?これらが曖昧では、効果的な目標達成は出来ません。

自店の長所を把握して「目標・計画」を明確にすることが重要です。

具体的な戦術としては、「顧客のニーズを正確につかみ、そのことに応えられる、専門的な能力・心くばり・気くばりの効いた接遇力を発揮させるのは当然のことであり、それにプラスして必要な能力が営業力」です。

営業力とは自己演出力を指します。努力して習得した専門技術ですが、その技術や知識の付加価値を高めて販売できる能力が必要であり、ここに「演出」という領域が存在します。
では、どのようにして顧客の評価を高めるか、「その条件として何が必要か。」というテーマへの取り組みは、これからの接客者にとって不可欠の課題であると思えます。

●求められる「印象力」
男女の関係はもちろんのこと、ビジネスにおいても、
「人に好かれなければ始まらない」。(米国クライスラー会長・リー・アイアコッカ)

目には見えなくても、顧客ニーズというのは日々個性化し、欲求レベルを上昇させています。そのことに対応していくには、先ず「見かけを良くすること」から始まります。
お客様の無言の欲求は「このサロンには、来る度に新鮮な感動がある」。そのような要素を求めています。

例えば、理美容業は「人々の容姿を整え、美しくコーディネートすること」。これが理美容師の仕事の本質であれば、その仕事に携わる従業員の服装は、「自分の好みではなく、清楚で清潔感の演出が第一」です。

つまり、「認知度」が大前提となります。職場のリーダーである店長の認可に従うことは部下スタッフの義務となります。そのような厳格な服務規程の中でのみサロン繁栄は現実のものとなって行きます。

髪にしても、「さすがにプロの髪は健康的で、落ち着いた色合いで、ヘアスタイルと清潔感のあるユニホームとの調和が素晴らしい。」と感じられる印象が、顧客接点に立つことを許可される条件です。

●「感動」の提供
「髪が伸びたから」
という理由でしか、お客様が来店されないような消極的なサロン経営のあり方ではなく、もっと積極的に「ワクワク・ウキウキ・ドキドキするような要素を工夫して、積み上げて行くこと」が必要となります。

例として、お客様が「自分は重要な人間だと思う自尊心に訴える」という観点から、「一客毎の衛生演出」があります。そのためには次のような点の演出をします。

●「VIP○○様用」と書いたカードを、カット用具一式を入れたケースの上に貼りつけて、お客様の目に止まるように仕事を進めます。
●タオルやカットクロース・ブラシなどは紙で巻いて、清潔・衛生を演出します。
●使用済みのタオルやクロースは、お客様の目に止まるように、使用済みのケースに捨てることも重要なサービスです。

このようなサービスは、お客様に気づかれなければ、サービスは生きてきません。サービスは、お客様に気づかれて喜ばれなければ何の価値もありません。知恵を込めて仕事を考えれば「感動を与える要素」はいっぱいあります。

●「個」客対応の時代
約20年前から「21世紀は「個」の時代が到来する」。先見性のある人たちの言葉だったのですが、見事に予見が的中しています。

21世紀は「個」の時代「オンリーワンを目指せ」と言われますが、あらゆる議論を超えて今、最も注視すべきサロン経営上のテーマは、
1 お客さまに対しては「個」客対応型の親密接遇であり、
2 従業員に対しては「オンリーワンになれる夢。」これを実現できる経営体づくり」
にあります。

それを推進していく原動力は、経営トップの経営の理念にあります。

即ち、経営トップの「従業員は家族の一員である」という人間観こそが、「従業員の働く意欲の向上を生み出し」、サロンの生成発展の核となります。

その経営者の思いを形に表すためには、従業員一人ひとりの家族構成は勿論のこと、誕生日・入店記念日・結婚記念日などについて把握しておく必要があります。

●そうすれば、本人の誕生のプレ日ゼント、両親の誕生日にはバースデーカードを送る。
●入店記念日には、朝礼の場でスピーチを勧める。など等の心くばりが出来ます。

そのような職場風土が、従業員の参加意識・協同意識・開拓意識の向上につながり、その結果が「顧客満足度を高める」ということになります。

Q.固定客化への「5つのステップ」について、詳しくお伺いしたいですが?

A.まず、「経営の目的は何か」についてハッキリさせましょう。

簡単に言えば、「経営の源となる顧客をつくり出し、その数を増やすこと」です。その手段として、地域で一番というモノ・技術を持つことから始まります。

つまり、ある分野で地域一番と言える商品・技術、または営業のやり方を持つことです。そこで「一番商品づくり」という目標を実現するためには、戦略が不可欠です。

●相手に勝つための効果的なルールのことを戦略と言います。
●効果的な勝ち方を一定の手順で繰り返して行なうことを戦術と言います。

そして、経営するからには誰だって願望があります。
その願望とは、多くの場合は「繁盛店にするぞという意欲」です。

何故かというと、その願望を達成する事によって「仕事に関わる全員が、その利益を享受できるから」です。即ち幸せを実現できるからです。そのためには、「営業のストーリーが必要」となります。

この営業ストーリーのことを、「固定客化への五ステップ」と名付けています。

固定客化への5ステップとは、以下のようになります。
1.来店
2.プレ・カウンセリング
3.問題解決
4.クロージング
5.固定客化

1、「来店」とは。数多くあるサロンの中から、私たちのサロンを選んで来店された顧客。宣伝や紹介によって来店された人であり、「生涯顧客になりうる顧客」です。

2、「カウンセリング」とは。顧客の要望や欲求(ニーズ・ウォンツ)について、正確に把握する作業。「顧客が最も強く求めるものは何か。」・「どのような不満があるか。」・「どのような問題点があるか。」などについて聞き出し、それらの情報を収集することです。

3、「問題解決」とは。専門的な技術や知識によって、「カウンセリングで得た要望・欲求を充たして行く作業」です。従って、ここには「ミドルカウンセリング」「アフターカウンセリング」などの要素も含まれます。

4、「クロージング」とは。顧客の要望に添った施術の結果として代金を頂きます。しかし、その施術の結果が必ずしも顧客の満足を獲得しているとは限りません。その事に対するホローの目的から、「保証カード・来店お礼DM・ホロー電話の徹底」があります。ここにもアフターカウンセリングの要素があります。

5、「固定客化」とは。経営の目的は、顧客をつくり出し、その数を増やして行く事です。 固定客化とは、お客様との関係を深め育んでいくこと。即ち、「お客との接触機会を多くつくり、親密な関係の構築をつくり上げていくこと」です。

固定客(信者)増やしていくためには、以上の五つのステップを踏みますが、少なからず見られる「悪い現象」があります。それは、自店に来られた顧客に対しての情報収集力の拙さです。

そこにあるのは「カウンセリングの重要性に対する認識の欠如」です。
これは、「顧客情

報の価値をどのように捉えているか」の問題です。顧客情報の価値を自店はどのように活かすか? これが問題です。

情報には、二種類の大切な領域があります。

●一つは、「判断基準とする知識の情報」

目的を達成するために「これは正しいことか?」、または「間違ったことか?」と考える情報の事で、そのような時、適切な意思決定を下すための基本的な知識となるものです。

もう一つは、特別な関係をつくるために、是非とも必要とする「個人の情報」です。

よく、街中で見かける光景ですが、例えば。
●「今、お申込みになると10%割引になります」。
●通販会社から「無料サンプルのプレゼント」。
●「今お申込みになると映画のチケットが500円割引です」。

このような光景を見ます。これらは、お金を出してまで、または商品を無料で提供してでも集めたいのが、「個人情報」。多くの経営体が欲しがる「見込み客の情報」です。

理美容サロンでは、これらの情報を獲得できる受付ステムがあります。他の経営体でも、それぞれの業種に即したシステムを確立して、「個人情報の収集」を図る努力を盛んにしていますが、その重要性を認識しているからです。それによって、お客様との関係を深め育んで行くことが出来ます。

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